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安全配慮義務について

使用者には「安全配慮義務」があることが、平成20年3月に施行された労働契約法において明文化されました。

「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」

それまでも、安全配慮義務という言葉は使われていましたが、法律上明文化されたのはこのときが初めてです。

どのような配慮を行わなければならないのかは、労働安全衛生規則において定められています。

●101条1項
事業者は、機械の原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆い、囲い、スリープ、踏切橋等を設けなければならない。

●519条1項
事業者は、高さが2メートル以上の作業床の端、開口部等で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等を設けなければならない

労働災害が起こってしまい、使用者(労働者を雇う雇用主)が安全配慮義務を怠った結果の事故であると裁判所に判断された場合、民法の規定によって、多額の損害賠償金を支払わなければならないケースが増えています。

使用者としては、任意労災や使用者賠償責任保険などに加入して、労災事故が起こった場合、迅速に自己対応を行うことができるよう、備えておく必要があるのです。

事故に迅速な対応を行うことで、被災者の安心感・信頼感が増すため、たとえば訴訟沙汰などに発展せず、話し合いでの解決ができることもあるのです。

逆に、使用者の対応が遅れると、労働者の不安感が高まり、問題が大きくなってしまうこともあります。

民間の労災保険に加入するときには
・企業向けの労災保険に詳しい担当者・代理店を見極める
・必要な時に連絡が取れるかどうかを確認する

インターネットと電話だけで契約できる保険代理店も登場していますし、ネットを通して契約ができる通販型保険も増えていますが、万が一の場合、損害保険会社の担当者や保険代理店との連絡が取りやすいかどうか、確認しておいてください。

また、労災事故が起こった場合、「従業員がケガをする・病気になる」という事故だけが単独で起こるのではなく、同時に自動車事故や火災など様々な出来事が起こることも多いものです。

数多くの保険契約を、複数の保険会社と結んでいると、事故時には多数の保険会社に連絡をしなければならず、混乱が深まる可能性もありますので、保険契約の本数を増やしすぎないよう、注意しておきましょう。

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