イメージ画像

労災保険と保険料

労災保険は「事故が少なかった事業者ほど安く」「事故が多かった事業者には多く」保険料を負担してもらう仕組みになっています。

政府が運営する労災保険にも「メリット制」が採用されています。

労災保険の保険率は、事業の種類に応じた災害率、災害の種類、作業態様等にもとづき定められることになっていますが、かつて事故を起こしたことがある事業場には労災保険率を高めに、事故がなかった事業場ほど労災保険率が低めに変動する仕組みを採用しています。

メリット制は、常時100名以上の労働者を使用する事業とされています。

政府労災だけではなく、民間の労災保険に加入する場合には、保険金を請求する回数があまりに増えると、次の更新ができない、更新はかろうじてできたとしても保険料が高くなるなどのトラブルが起こることがあります。

昨今は「安全配慮義務」という言葉が知られるようになり、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と、労働契約法という法律において明文化されています。

具体的には労働安全衛生規則において、
「事業者は、機械の原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆い、囲い、スリープ、踏切橋等を設けなければならない。(101条1項)」
「事業者は、高さが2メートル以上の作業床の端、開口部等で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等を設けなければならない(519条1項)」
などの定めがあります。

「労災保険に加入しているから安心」というだけではなく、できるだけ労災事故を起こさないよう、労働者の健康や職場の安全衛生管理を徹底していくという姿勢が必要でしょう。

労働災害に関しては、もしも労働者の側が訴訟を起こし、企業側が裁判で負けてしまったという場合に、損害賠償金額が多額になる傾向があります。

死亡事故であったり、労働者が高度障害の状態になったりした場合にはなおさらです。

被災者に対して「できるだけ早く、誠意のある対応をする」「金銭的な補償を十分に行う」「再発防止策を提示する」などの方法で、被災者側の感情を鎮めることができれば、問題を最小限に抑えることも可能になります。

「保険へ加入していて金銭的な備えができている」という安心感と、損害保険会社・代理店という事故対応の相談相手を得ているという事実が、迅速な対応を可能にするという面もあるのです。

« 通販型契約の長所と注意点 | ホーム | 政府労災と民間の労災保険 »

このページの先頭へ