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社員の食中毒と労災認定

夏の暑い季節には、食中毒に関する報道が増えます。

食中毒には1年を通して起こってしまうものと、夏や冬など季節によっておこるものがあり、夏に起こる食中毒は細菌性のものが多いです。

O-157による食中毒も細菌性のものであり、2017年の夏にも数件の報道がなされました。

なお、一年を通して起こってしまう食中毒としては、きのこなどの自然毒によるものや、殺虫剤の誤飲などによるものがあります。

では、貴社の社員の皆さんが、もしも社員食堂で出された食事が原因で食中毒となった場合、労災認定は受けられるでしょうか?

社員の皆さんの意識としては「休憩時間中の食事が原因とはいえ、会社にいた間に起こった出来事なのだから、労災と認めて欲しい。医療費の心配がないようにしてほしい」というのが本音ではないでしょうか?

社員食堂での食事が原因の食中毒が、労働災害と認められるためには、社員食堂が会社の業務施設として運営・管理されていることや、その食堂の衛生管理上の瑕疵等を原因とした食中毒であると認められること、などが条件として考えられます。

また、会社が仕出し弁当をとって社員に支給し、その弁当が原因で食中毒が起こった場合には、労働災害と認められる可能性が高いでしょう。

出張中の食事や、宿泊研修中に研修施設で食事をとった場合の食中毒などについても、労働災害と認められる可能性はあります。

この場合には、外部の仕出し業者や宿泊施設に対して、貴社が損害賠償を求めることが可能なケースもあります。

さて、社員の皆さんが一斉に食中毒にかかり、欠勤する人が一度に出てしまった場合には、労災認定のことも大切ですが、肝心の業務に差しさわりが出てしまうかもしれません。

そのため、食中毒を起こさないような環境づくりが必要です。

「食中毒が起こりやすい時期には、社員の一人ひとりに注意を喚起する」ということが重要です。

食中毒以外の、たとえばインフルエンザなどの感染症にかかった人がいた場合も、迅速に対応するためのマニュアルなどがあった方がよいでしょう。

もしも、社員食堂での食中毒が「労働災害である」と認められなかった場合、社員の皆さんの心情としては
「会社で働いているから社員食堂で食事をとったのに、食中毒という災難に遭った。仕事も何日か休まなければならず、医療費もかかってしまった」
という意識になるかもしれません。

そのようなケースに、会社としてどう備えていくのかは、まだ問題が起こらないうちから考えておきましょう。

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